永遠の0 今、この一瞬を大切に生きたい!

見てきました。映画『永遠の0』。よかったです。多くの人に見てもらいたい映画です。

今の日本の繁栄は、第二次世界大戦で亡くなった方の屍の上にあることを忘れてはならないと思います。

私は数年前に学研から『私たちの戦争体験7 原爆』の中に『キノコ雲が見えた』という作品を書かせていただいたことがあります。

広島の被爆者の方を取材して書いた子ども向けノンフィクションです。機会があれば、図書館でリクエストして読んでください。

私も戦争を知らない世代。被爆者の方たちの苦労、悲しさは、涙なしには聞けませんでした。

いい仕事にかかわらせていただけたと感謝しています。もっと多くの方たちから色々な話をお聞きし、物語にしたいとずっと考えていました。

あと数年で実際に戦争を知っている人は亡くなってしまいます。

亡き父親はビルマ戦線に行かされました。夏になると、よくビルマ料理を作ってくれました。トマト味のおいしい料理です。子どもの私は、父の作る料理に舌づづみを打つだけでした。

父のスネにはピストルの弾が貫通した傷跡がありました。ビルマの人たちは、人兵に良くしてくれたそうです。もっと、父親から戦争のことを聞いておけばよかったと思っています。

そう言う意味でも多くの若い方に見ていただき、戦争のこと、平和のこと、今を生きることを考えていただきたいです。

映画の構成も、若者世代の孫が、おじいちゃんのことを調べていくという、戰爭も知らない世代がとっかりりやすい入り方です。

岡田准一演じる宮部の生き様に感動しました。

沖縄には『ぬちどぅ宝』という言葉があります。「命こそ一番大切な宝」という意味です。

「お国のために死ぬことが美徳」と教えられた時代にあって、「家族のために死にたくない」ということは、相当な勇気がなければできることではありません。

実際は、心の中でも思っても、口にすることはできなかったのではと思います。

その宮部がなぜ特攻隊に志願したのか。わかる気がします。教え子たちを死に向かわせた責任を取ったのだと思います。

今を生きる。いつかは誰の上にも死は訪れます。どのように死ぬのか。それはどのように生きるかと同じ意味だと思います。

生ある限り、全力投球で今、この瞬間を生ききっていきたいものです。

未来は、今のこの一瞬の積み重ねの上にあるのですから。

今年、一年、一瞬一瞬を大切にして生きていきたいです。

そして、世の中のためになる、人のためになる、いい仕事をしていきたいと思っています。

皆様、今年もよろしくお願いします。