心の平安を保つ秘訣  南大沢KAKOYOGAスタジオから

『他の幸福を喜び(慈)不幸を憐れみ(悲)、他の有徳を欣び(喜)不徳を捨てる(捨)態度を培うことによって、心は乱れなき清澄を保つ』ヨガスートラ 第一章サマーディ・パダ 33

スワミ・サッチダーナンダ氏は、サーマディ(超意識)に関心ある人も、ヨーガをやるつもりがない人も、このスートラは、覚えておくことを勧めている。

日常生活のなかで心を安らかに保つのに役立つからである。

あなたは人の幸福を喜べますか?

たとえば、友達がその指にキラキラ輝くダイヤの指をはめて、幸せそうな微笑みを浮かべたとき、一緒に喜べますか? それとも顔で笑って、心の中で妬みますか?

「人の不幸は蜜の味」とよく言われますが、他人の幸福を心から喜べるとき、あなたにも幸福の粉が降りかかります。他人の幸福を祈れる人になりましょう。口で言うほど簡単なことではありませんが。

不幸な人、困っている人を見たとき、あなたは手を差し伸べることができますか?

困っている人を助けることで、あなた自身のこころが救われます。

有得の人、つまり、尊敬できる立派な人にであったら、あたなはどうしますか?

その人を羨んだり、嫉妬して、貶めようとしてはなりません。その人の素晴らしさを見習うべきです。すべての道で、音楽でも、芸術でも、ヨガでも、素晴らしい師匠、尊敬できる師に出会うことはとても幸福なことです。師は自分を正しく映し出す鏡になります。

鏡がなかったら、どうやって自分の姿を見るのでしょう。

不徳、邪な人、性根の腐った悪い人間と出会ったら、無関心であるほうがいい。関わるなかれと教えている。

邪な人間に注意しても、忠告に従わないばかりか、逆恨みをして、こちらに悪さをする。だから、悪い人間とはかかわらない方がいい。

インドの古い昔話に『パンチャ・タントラ』の話がある。

ある雨の日、一匹のサルが木の上でずぶぬれになっていた。巣の中の小鳥は、猿に向かって、「君は手があるのだから、小屋を作れば、雨に濡れることがないのに」と、小鳥は親切心で猿に言った。

それを聞いた猿は、ものすごい形相で怒り、「なんだと、このちびすけめ。自分は巣の中にいて気持ちがいいものだから、俺をからかっているのか、おもいしらせてやる」

猿は、小鳥の巣を壊してしまった。小鳥も雨に濡れてしまった。

この話の教訓は、悪い人からは離れていようということだ。こういう人間と関わると、あなたの心の平安は失われてしまう。

 

人の幸せを喜び、人の不幸を見たら、ホンの少しの手助けをしてあげる尊敬できる人とであったら、その人のいいところを見習っていこう。そして、悪い人間とはかかわらないこと。

これが心の平安を保つ心得だ。

これを読んだ皆さん、皆さんのご意見をいただけたら嬉しいです。

indio (117)