『ドン・キホーテ』セルバンテス著 全6巻読み終えて

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『ドン・キホーテ』セルバンテス著 牛島信明訳 岩波文庫 全6巻読み終えました。

岩波文庫の本なので小さな文字がぎっしり。最初は読みにくくて苦痛を感じましたが、読み進むうちに文字の大きさにも慣れ、物語の中に引き込まれていきました。

遍歴の騎士を名乗るドン・キホーテと従士のサンチョ・パンサの二人の織り成す虚実ないまぜで進む物語は、とてもきょみ深くおもしろかったです。登場人物が饒舌にしゃべります。
また小説の中にさらに小説を入れ込んだり、全編に出てくる「捕虜の話」はとても面白かったです。セルバンテス自身の体験のようです。彼自身も戦で捕虜生活を送っています。

キリスト教のカトリックが全盛を誇った時代ですので、ドン・キホーテという狂人を仕立てて、世の中の批判していると思われます。下手なことを言ったり書いたりしたら、異端裁判にかけられちゃいますからね。

ドン・キホーテは、騎士道の話で狂わないときは、穏やかで教養がある紳士。従士にサンチョ・パンサも憎めないキャラ。

王族、貴族の痛い時代。身分差別のあった時代。
後編(2)よりP291

「罪深い貴族よりも、身分の低い有徳の士のほうがいかほど立派であるかを考えるのだ。」

「よいかサンチョ、お前が徳を己の行動の指針となし、徳義に背かぬ行為を誇りとするならば、王侯貴族の血をひくものをうらやむ必要がどこにあろうか。血は代々受け継がれるものだが、徳は個人が自ら獲得するものであってみれば、徳はそれ自体において、血統の持ちえない価値を秘めているのじゃ」
ドン・キホーテのセリフです。出自ではなく、どう行動し、どう生きたかが問われるといっているのです。身分差別がある時代にこのような発言は素晴らしいと思います。

『デカメロン』の作者ボカッチョも、「貴族だから高貴ではない。庶民でもその行動によって高貴になる」というセリフを登場人物に言わせています。いやあ、ヒューマニズムですね。

 

 

古い作品ですが、学ぶことがいっぱいありました。『ガチャおや』という言葉が若者の間で言われていますが、どんな親の元に生まれようとも、自分自身がどういう行動すらかだと思います。恵まれた環境に生まれなくても、自分で努力を積み重ねて頑張ってほしいと思います。人生は、自分で切り開いていくものです。頑張っていれば、誰かがあなたの頑張りを見ていて、必ず、救いの手を差し伸べてくれます。

最後の死ぬ間際に狂気から現実に戻るわけですが、ドンキーテが見果てぬ夢破れたので、自分が夢
見た世界から現実に引き戻されたのだと思います。
最後のシーンまで計算されて書かれていると思います。
人は、希望を失ったら、死ぬのです。希望は、生きる力だと思います。
希望を持って生きていきましょう。
私も見果てぬ夢に向かって進んでいるドンキーホーテかもしれません。
出来ることなら、夢を叶えたいです。希望をもって明るく生きていこうと思っています。

6巻全編読めてよかったです。

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