時には1枚の絵が人生を支えることもある 南大沢KAKOYOGAスタジオ
いつも私のページに来てくださるあなた、ありがとうございます。
今日は小説の話をします。昨日1日で読んでしまいました。昨日は外部スタジオ都立大学ノアスタジオでレッスンです。まずは電車の行き帰りには必ず本を読みます。
昨日のお供は『常設展示室』原田マハ作 新潮社
この本は6個の短編からなっています。さすがに絵に詳しい原田マハさん、どの作品も絵がお話の中で生きています。
「マドンナ」という作品では、ラファエロの太公の聖母の絵の雑誌の切り抜きが、離婚した母の心の支えになった話。一枚の絵が人を支えることがあります。娘から見た母の人生。
私が一番好きな作品は一番最後に収録されている「道」。
やはり母子家庭の母と兄と妹の物語。母が病気で亡くなると、妹は富豪の家に引き取られ、兄は孤児院に。
何不自由なく暮らす妹と貧乏で痩せ細り、道端で葉書に自分んで書いた絵を売っていた兄との偶然の再会。妹は幼い頃生き別れになった兄とは気づかない。兄は妹と気づくが名乗らない。
兄とは知らない妹と兄が、妹の誘いで一緒に夜の美術館に行く。
東山魁夷の絵「道」の前での兄の一言。
「全部捨てた。そうしたら、道が見えてきた。この絵を見ていると、そんなふうに感じます」
殿兄の言葉。胸を打ちました。
この本を読んだ人がいたら、ぜひ、感想を聞かせてくださいね。
同じ本を読んで読書会ができたら、楽しいと思います。
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